ウイルス否定試験

「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に記載されている8種類のウイルスが検出可能なウイルス否定試験試薬VirFinderを用いて、ウイルス否定試験を受託しております。

ウイルス否定試験について

再生医療では患者やドナーから採取した細胞や組織を体外で培養し作製した細胞加工物を患者に投与します。原料である血液、体液、組織などには各種ウイルスが混入しているリスクがあります。また細胞加工物の製造過程で各種ウイルスが混入するリスクもあります。患者様、および細胞加工従事者、医療従事者が重篤な感染症に罹患することを防ぐため、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が厚生労働省より施行されました。

本法律では細胞提供者について血清学的試験などの検査により、ウイルス8種(HIV, HCV, HBV, PVB19, HTLV, WNV, EBV, CMV)の存在を否定するよう記載されています。

ウイルスの検査法としては大きく分けて3種の方法があります。

  1. ウイルスの分離培養検査:ウイルスを適切な細胞存在下で培養した後、増殖したウイルスによって生じる細胞の変化などを観察します。ウイルス種にもよりますが、1~2週間かかります。
  2. 血清学的検査:ウイルス抗原やウイルスに対する抗体を検出します。検査時間はキットによって様々ですが、概ね数時間であり、培養法よりは短時間で結果が得られます。しかし、ウイルス抗原や抗ウイルス抗体の量が検出下限以下の場合偽陰性となるウインドウピリオドの存在がリスクとして知られています。
  3. 核酸増幅試験(通称NAT法):ウイルス由来の核酸を検出対象としており、血清学的手法に比べて微量のウイルスの検出も可能な事からウインドウピリオドの短縮が可能となります。

当社では核酸増幅法によるウイルス否定試験の受託が可能です。

核酸増幅法(NAT)によるウイルス否定試験

核酸増幅法(NAT)による検査は、各々のウイルスに対する血清学的検査が陰性であるときでも個別の検体やプールされた原材料、製品中のウイルスゲノムを高感度で検出できる方法です。培養系で測定できないHBVやHCV遺伝子などの検出にも応用でき、またHBV、HCV、HIVなどではウインドウピリオドの大幅な短縮が可能になります。
当社では「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に記載されている8種類(HBV、HCV、HIV、HTLV-1、PVB19、CMV、EBV、WNV)のウイルスが高感度に検出可能なウイルス否定試験試薬VirFinder(ヴィルファインダー)を用いて、ウイルス否定試験を受託しております。

サービス名
ウイルス否定試験(NAT法-TypeA)
ウイルス否定試験(NAT法-TypeA/B)

Type-A:HBV、HCV、HIV-1、HIV-2、HTLV、PVB19
Type-B:CMV、EBV、WNV

詳細に関するお問い合わせはこちらからお願いいたします

メール:CellCulture@sdc.shimadzu.co.jp
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