ユーザーズボイス

培地成分分析によってTreg細胞を培養した際に、各栄養素をどのくらい消費するのかが明確になりました。

レグセル株式会社 
三上 統久 様

御社をご紹介ください
レグセル株式会社は、制御性T細胞(Treg)という免疫抑制能力を持つ細胞に焦点を当てた新たな免疫系制御技術を確立し、 自己免疫疾患・がん等に対する新たな医療を創出します。
特に自己免疫疾患や拒絶反応の抑制を目的としたTreg細胞治療法の研究開発に注力しています。
これらの炎症性疾患については、免疫反応を抑えるための医薬品が多く使用されていますが、既存治療法では寛解に至らない患者様がいらっしゃいます。当社は独自技術で作製した新規Treg細胞製剤の応用によって、こうしたアンメットニーズに有効な治療方法の提供を目指しています。また、根本的な治療法は存在しない場合が多く、対症療法としての投薬となっているのが現状です。
そこで、炎症惹起細胞の活性を抑えるというTregの性質を最大限に活用し、病態の根源を改善し得る新規細胞治療製剤の創生を進めています。

レグセル株式会社

培地成分分析サービスをどのようなことにご使用されていますか
培地成分分析によってTreg細胞を培養した際に、各栄養素をどのくらい消費するのかが明確になりました。その情報に基づいて、当社のTreg細胞製剤を作製する際に最適な培地組成を高精度に予測することが可能となり、現在は独自に調整した組成の培地を使用しています。
製品導入前に御社でお持ちでした課題、製品導入のきっかけ
細胞の種類によって代謝状態や栄養素の使用量が異なるということはよく知られていましたが、Treg細胞が具体的にどのような代謝状態なのかを網羅的に調べることはできていませんでした。
使ってよかったと感じられることを教えてください
培地成分分析サービスでは、培地中の栄養素を包括的かつ高精度に定量することができたため、Treg細胞がどのような栄養素をどのくらい消費するのかということが明確になりました。そこで得られた詳細なデータは独自組成培地の細かい培地成分濃度調整に活用することができ、最適なTreg細胞専用培地の開発に繋がりました。
培地成分分析サービス/培地製造受託サービスの良いと思う点を教えてください
今回の培地分析サービスで得られた結果を基に、培地製造受託によって新規組成培地の製造も実施出来ました。培地製造受託では、仮説に基づいた検討を繰り返す為に小容量での製造から開始していただきました。また、最終製品については、一定期間の保存後に培地成分分析を再実施することによって、成分の安定性などを評価することもでき、新規独自組成培地の開発を大きく助けて頂きました。

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関連分野セミナーアーカイブのご紹介

培地分析サービスを利用したTreg細胞最適化培地の開発」(三上 統久先生(レグセル株式会社))
開催日: 2022年8月25日(木) 15:00~16:00(予定)
講 師: 三上 統久先生(レグセル株式会社)
テーマ: 培地分析サービスを利用したTreg細胞最適化培地の開発